
将来プロ野球界で働くという大きな目標をもって、私は今年の4月に日本の大学に入学しました。
大学生活が始まったばかりのある日、私はBBCのMLBインターンの募集サイトに出会いました。
この夏のこの出会いが私を大きく変えてくれたのです。

まさか、自分が渡米前に考えた企画が採用され、球場でたくさんのお客さんに喜ばれるとは。
今でも頭の中にその時の球場の歓声やファン、選手、
そして一緒に働いたスタッフの方の表情はいまだに鮮明に覚えています。
このインターンの機会がなければ、私の夢へのスタートは切れていなかったと思います。

インターン期間中の1日の始まりはスタッフミーティングでした。
球団社長、CEO、各部署のリーダーが集うミーティングに毎日参加できたことは、とても良い経験でした。
ミーティングでは「Objection your honor(異議あり!)」という英語を使い、スタッフ一同を笑わせました。
日本のミーティングでは笑いが飛び交うなんてことは、
おそらく考えられないでしょうが、アメリカではCEO自らギャグをかまし、全体を和ませます。

そのおかげもあってか、2日目にしてファーストピッチを経験させていただきました。
その後のインタビューで「I like Pensacola. I‘m Japanese.」と大声で叫び観客のハートを掴みました(笑)
メジャーの川崎選手のあの明るさは、ここアメリカでは大切なんだと身に染みて感じました。

最初の5日間で、全ての部署を経験することが出来ました。
データ管理から、試合当日のチケット販売、子供たち相手のエンターテイメントの企画、
グランドキーパー、そして、CEOやGMが集まる戦略会議へも参加しました。

その中でも、私を大きく変えさせてくれたのは、グランドクルー達とのダンスです。
私はここで、「自分を表現することの大切さ」を学びました。
正しい英語が話せなくとも、心から伝えようとすれば相手は感じとってくれます。
私はインターン中、「What’s up, my brother from another mother ?」この言葉を好んで使っていました。
「調子はどうだい?母親違いの我が兄弟よという意味があります(笑)」
日本人がこんなことを言うとは思っていないのか、爆笑してくれました。
自分の気持ちや考えをしっかり英語で伝えることで、スタッフのみんなと距離が縮まっていきました。

インターン期間中で、最も忘れられない瞬間があります。
それは私が企画したジェット風船が、ペンサコーラの空を舞った瞬間です。
仲間と握手をしてその瞬間を喜び合いました。
新たな歴史を創ることが出来たことも現地でサポートしてくれた、夢造さんの協力があったからこそです。
夢造さん、感謝しています!!
そのジェット風船は来シーズンから定期的に行われるようです!
日本の文化を共有し合うことが出来、この上ない喜びです。
日本の球団がメジャーのスタイルを取り入れることはあっても、
メジャーの球団に日本の応援スタイルが取り入れられたのは、歴史上初めてではないかなと思っています。
渡米前に必死で企画や英語のプレゼンの準備をしていったことが大きかったです。

さらに選手たちとも交流をすることが出来ました。
つたないスペイン語で会話をすると選手たちは大喜びしてくれました。
たった10日間でしたがチームの一員になれた気がします。
日本に帰国して、これからもっとスペイン語を話せるように、英語と一緒に頑張ります!

滞在中は毎日ハンバーガーを食べていました。
ハンバーガー好きなスタッフとも「あ〜あの店は」なんて話せるようになったくらいですから(笑)
球団スタッフの方はじめ、様々な方に「また来年の夏戻ってきて」という温かい言葉をかけていただきました。
次回行くまでに、英語とスペイン語を磨いて、もっと自分を表現できるようになっておきます!
挑戦すると新しいことや、もっとやってみたいことが見えてきました。
次回はもっと驚かせるように、密かに新しい企画も考えています。

帰国前日に、こんなにも別れが辛いものになるとは想像していませんでした。
これは、短い期間でしたが、その期間に自分が出せる以上のものを出し切ったこと、
そして、「仲間の大切さ」を感じた瞬間でもありました。
素晴らしい時間を創っていただいたBBCの皆さん、そして金田さんには感謝の気持ちでいっぱいです。
ありがとうございました。

今後の参加者に伝えたいことは、英語の能力なんて関係ないということです。
「本当に自分がやりたいこと、好きなこと」であれば、その壁は必ず打ち破れるはずです。
そして、アメリカには「無理」という言葉はないということです。
どんなに大きなチャレンジだって周りの仲間たちが支えてくれますから。
最後にCEOから頂いたこの言葉を、みなさんに伝えたいと思います。
「Always follow your heart(自分の心に正直に生きる)!!」
㓛刀 蓮太郎
コメント